・電気代の計算方法
・簡単にできる節約術
この記事の筆者は、電気専攻の学校を卒業して本業で11年以上電気を取り扱っています。
一人暮らし電気代の基礎知識
一人暮らしの電気代平均は?
データ引用元:政府統計の総合窓口
年間を通して4~6月は電気代が安くなりますのでデータは省略しています。
上の画像を見て、お住まいの地域の電気代を確認してみてください。
データの確認が苦手な方は下記のまとめをご確認ください。
・暖かい地域は夏の電気代が高い
・電気代が7,000円あたりだと平均的
毎月の電気代請求額が平均価格を超える場合、自宅に電気代が高くなる原因があるため、改善の余地がありそうです。
電気代が高くなるのはなぜ? 3つの原因を解説
電気代が高くなる原因は、主に3つの原因からなります。
②家電の使用時間が長い
③契約している電気会社の料金単価が高い
①家電の消費電力が大きい
使っている家電の消費電力が大きいと電気代がかかります。
電気代は「消費電力×使用時間×料金単価」で決まるためです。
電気代計算の方法は下記のとおりですが、難しいと感じる方は
「消費電力が大きい家電は電気代がかかる」と思っていただければ大丈夫です!
ドライヤーを1時間使った例です。
消費電力1,200W
使用時間:1時間
料金単価:1kWhあたり30円
W(ワット)とは電力の単位です。
k(キロ)=1,000ですので1200Wだと1.2kWに置き換えることができます。
電気代=「消費電力×使用時間×料金単価」
1.2kW×1時間×30円=36円
ドライヤーを1時間使うと36円の電気代がかかります。
②家電の使用時間が長い
消費電力の大きい家電を長時間使用することで電気代が高くなります。
上述した例を使用して考えてみましょう。
電気代計算の方法は下記のとおりですが、難しいと感じる方は
「家電の使用時間が長いほど電気代がかかる」と思っていただければ大丈夫です!
ドライヤーを5時間使った例です。
消費電力1,200W
使用時間:5時間
料金単価:1kWhあたり30円
W(ワット)とは電力の単位です。
k(キロ)=1,000ですので1200Wだと1.2kWに置き換えることができます。
電気代=「消費電力×使用時間×料金単価」
1.2kW×5時間×30円=180円
ドライヤーを5時間使うと180円の電気代がかかります。
契約している電気会社の料金単価が高い
電気会社の料金単価が高いと電気代が高くなります。
上述した例を使用して考えてみましょう。
電気代計算の方法は下記のとおりですが、難しいと感じる方は
「料金単価の高い電気会社と契約していると、電気代が高くなる」と思っていただければ大丈夫です!
ドライヤーを5時間使った例です。
消費電力1,200W
使用時間:1時間
料金単価:1kWhあたり50円
W(ワット)とは電力の単位です。
k(キロ)=1,000ですので1200Wだと1.2kWに置き換えることができます。
電気代=「消費電力×使用時間×料金単価」
1.2kW×1時間×50円=60円
ドライヤーを1時間使うと60円の電気代がかかります。
電気代が高くなる原因のまとめ
・消費電力が大きい家電
・使用時間が長い
・料金単価が高い
たとえ消費電力が高くても、使用時間が短ければ電気代は高くなりません。
例えば、エアコンは長時間使用するため電気代が高くなりがちです。
電気ケトルは消費電力は大きいですが、使用時間が短いため電気代はあまりかかりません。
なぜ季節により電気代が変動するのか?
電気代は主に夏と冬で高くなりがちです。
それぞれの季節に消費電力が大きい家電を長時間使用することで、電気代が高くなります。
夏はエアコンの冷房を使用します。
冬は電気ストーブやエアコン、加湿器を利用します。
それぞれの季節で消費電力が大きい家電を長時間使用することが電気代が高くなる原因です。
超簡単!すぐにでも実践できる節約術
電気代が高くなる仕組みを理解できたところで
具体的な電気代の節約方法を試していきましょう!
・家電は使い方を工夫する
・契約アンペアを見直す
・電力会社を切り替える
消費電力が大きい家電リスト&節約方法
エアコン
消費電力
500~2000W(機種差あり)
特徴
・設定温度に到達するまでの消費電力が高い
・古い機種と新しい機種の省エネ性能の差がすごい
・冬のほうが消費電力が高い
・外気温が低すぎると効率が悪い
・短時間で付けたり消したりしない
・外気温が0度を下回るときは使わない
・石油ファンヒーターと併用する
・部屋の空気を循環させる
・最新のエアコンは省エネ性能が非常に高いため古い機種は更新する
電気ストーブ・セラミックファンヒーター
消費電力
500~1200W(機種差あり)
特徴
・実は消費電力がかなり高い
・消費電力が高いわりには暖まらない
・メイン暖房として使用しない
・トイレや脱衣所でのスポット使いがおすすめ
電気カーペット
消費電力
300~800W(機種差あり)
特徴
暖かいが消費電力が高い
・電気毛布など電気代が安いもので代用する
加湿器(スチーム式)
消費電力
200~1000W(機種差あり)
特徴
スチーム式・超音波式・ハイブリッド式がある。
スチーム式が一番電力消費が大きい
・対応畳数ギリギリの機種を選ぶと消費電力がおおきくなる
・機種は部屋のサイズより大きめのもの選ぶ
冬になると「加湿器を買おうかな…」と悩むこと、ありませんか?でも、適当に選ぶと 健康被害が出たり、電気代が高くなったりすることも。「どれを選べばいいかわからず、結局買わずにシーズンが終わる…」なんてことにならないよう、失敗しない加湿[…]
冷蔵庫
消費電力
100~400W(機種差あり)
特徴
電源は切れないため一定の電力は消費してしまう
・冷凍室はパンパンにして冷蔵室には余裕を持たせる
・頻繁に開け閉めしない
便座のヒーター
消費電力
100~300W
特徴
使用時間のわりに消費電力が大きい
・電源をオフにして便座カバーを使用する
水道管凍結防止ヒーター
消費電力
1メートルあたり10~20W
特徴
・寒い地域だと24時間電源がオンになることもあるため消費電力が非常に多い
・水道管の長さや数によっては大量に使用している可能性がある
・電源を完全にオフにすることはできない
・節電器を使用する場合、メンテナンスをかかさず行う
【即効性あり!】契約アンペアを見直す
電気代には全く使用しなくても必ずかかってしまう基本料金があります。
基本料金+使用した消費電力で毎月の電気代が決まります。
基本料金は契約しているブレーカーのA(アンペア)数によって変わります。
契約アンペアを下げれば、それだけで毎月の電気代が下がります。
・10A 300円
・15A 450円
・20A 600円
下げれば料金は安くなりますが、消費電力の大きい家電を同時に使用するとブレーカーが落ちてしまう原因になりますので、まずは契約しているアンペア数を一つ下げてみるのがおすすめです。
少し難しいですが、アンペア数を家電ごとに計算して出すこともできますので試してみてください。
アンペアの計算は少し難しいので読み飛ばしてもらってもOKです!
使用しているアンペア数の計算
A(アンペア)=消費電力(W)÷電圧(V)
ドライヤー1200W÷100V=12A
1200Wのドライヤーを2台同時に使用すると24Aとなり、15A契約の場合ブレーカーが落ちます。
【固定費削減】電力会社の見直し
電力会社を切り替えることで電気料金単価を下げられます。
手続きはスマホやパソコン上で簡単に終わるのでおすすめの節約方法になります!
電力会社が切り替わることでメリットこそあれど、デメリットはほぼ無いと思ってもらえばOKです。
・切り替えれば持続的に電気代が節約できる
・ポイント還元やガスとセットになったお得なプランがある
電力会社を切り替えるイメージ
まずは大手電力会社の料金単価を確認しましょう。
今回は東京電力のHPから確認しました。
関東エリアのスタンダートSプランの料金単価です。
基本料金 10Aの場合 311.75円
120kWhまで 29.80円
300kWhまで 36.40円
それ以上 40.49円
少しわかりづらいので具体的に電気代を計算します。
今月の電気使用量を200kWh・10Aとします。
①基本料金は10Aの場合311.75円
②120kWhまでは29.80円ですので120kWh×29.80円=3,576円
③300kWhまでは36.40円ですので200kWh-120kWh=80kWh
残りの80kWhに36.40円をかけて2,912円
電気代合計=(①311.75円+②3,576円+③2,912円)
合計で6,799円
他の電力会社のプランも見てみましょう。
【東京電力 vs オクトパスエナジー】電気料金の比較
電力会社 | 基本料金(10A) | 120kWhまで | 300kWhまで |
---|---|---|---|
東京電力 | 311.75円 | 29.80円/kWh | 36.40円/kWh |
オクトパスエナジー | 300.7円 | 21.82円/kWh | 27.19円/kWh |
料金を比較するとわかりますが、電力会社を切り替えるだけで料金単価がここまで安くなります!
電気を200kWh使用して6,799円の電気代がかかっていたとしたら、5,094円まで落とすことができます。
節約効果が高いのでぜひ試してみてください。
【まとめ】一人暮らしの電気代を節約する3つのコツ
- 家電の使用時間を短縮(エアコンの自動運転・タイマー活用)
- 契約アンペアを見直し(基本料金を削減)
- 電力会社を比較して乗り換え(電気料金を下げる)
ちょっとした工夫で、電気代は簡単に下げられます!今日から実践してみましょう!
一人暮らしを始める際の必要なものリストや節約方法についても解説しているので
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